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仕事のこと、ビジネスに役立つこと、海外事情

外国人との食事や接待での会話【予習必須トピック4つ】

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 仕事柄、外国人と食事をする機会が多い。食事中の会話は仕事の話題から少し離れ、様々なトピックを話すことになる。少し突っ込んだ話をすることで、相手との距離を縮め、親近感を持ってもらう良い機会である。外国人との商売は、いかに信頼関係を築くことができるかが重要だと思っている。お互いに自国での価値観と違う相手とのやりとりなので、お互いの信頼関係が仕事に重要な影響力をもってくる。食事中の各話題にどう答えるか、ということから、より自分という人間を知ってもらう。そして信頼関係を築いていく。外国人との食事はとても重要な仕事のひとつである。

 ではどんなことを話せばよいのか。初対面ならば自分や会社についてを中心に話をするだけで、その会の食事は済ますことができるだろう。しかし長く付き合っていく関係の外国人との食事で、2回目以降に同じ話ばかり話していられない。そこで今回は、経験上どのようなトピックが話題に挙がることが多いのか、そしてどのように話をすると良いのかをまとめてみる。ここで挙がるトピックについてあらかじめ英語で考え、話せるようにしておくと、急に話題に挙がった場合に、自分の考えを英語でしっかり伝えることもできるだろう。

 

家族の話題は万国共通

 仕事の話題以外で圧倒的に多いのは、家族に関する話題だ。家族構成、結婚の有無、子供がいれば子供について。特に、アジア圏の国の外国人は家族について話すことも、聞くことも大好きだ。これは、日本のように、「縁」や「つながり」を非常に大事にする文化で、仕事にもその側面は色濃く存在している。家族の話をすることで、一気に親近感が湧く。家族や子供の写真などを見せてあげると尚の事だ。

 ここでポイントなのは、ネガティブなことは伝えないということだ。例えば家族の悪口などだ。全てを知っている関係性ならまだしも、よく知らない人、ましてや会ったこともない人のよからぬ話などを聞かされても、答えようも無いし、なによりネガティブなことを発言することを低く評価されてしまう。話すべき内容は、自分という人となりや考え方が伝わるものであるべきだ。例えば、子供がサッカーを始めたので自分も日曜は練習に付き合うし、試合の応援にも行く、といった内容であれば、子供想いの優しい人柄や、自分の労力を惜しまない姿勢が伝わる。嘘を伝えてはいけないが、話の内容は取捨選択するべきである。

 

日本の政治や経済動向についての基本的なことは英語で説明できるようにしておくべき

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 やはり仕事上の会食なので、自分たちの業界や仕事内容からマクロに広がって、日本全体の政治・経済動向に質問が及ぶことも多い。外国の人にとっては、自国のニュースや新聞などのメディア以外で、純粋な日本人から生の実態を聞く良いチャンスなので、できる限り有益な情報を伝えてあげるとよい。あまりに詳しすぎる経済の理論など(大学講義さながらの)を展開すると、相手に理解されない場合もあるし、何よりそこまで英語で説明できるようになるには、かなりの労力を費やすので、日本の新聞に掲載されるトピック位は説明できるとよいだろう。特に関心を持たれているのは、日本の全体的な景況感や、政府による具体的な景気対策についてである。「アベノミクス」なんかは現地のニュースでも取り上げられている為、「三本の矢」についても知っている人も多い。

専門用語は英語でそのまま覚える

 専門的な単語は、事前に知っておかないと急には出てこないので日頃から英語で何というのかは調べておいた方が良い。例えば、金融緩和策は英語で「easy monetary policy」と言うが、事前に知っておかないと、金融緩和によって日本が行っている景気対策について説明できない。他の単語を使い回しての説明が非常に難しく、共通認識で金融緩和はeasy monetaryなので、これなしでは説明不可のキーワードである。こうした日常会話以外の専門用語についても、基本的な政治・経済動向の分野では事前に調べ予習しておくべきだ。

 

日本食については外せないトピック

 いまだかつて日本食が嫌いという外国人に出会ったことがない。もちろん僕が日本人で、日本人を前に堂々と日本食が嫌いだとは言わないだろうが、話を聞くと本当に日本食が好きなことはすぐにわかる。何よりも日本食の知名度は世界的に非常に高い。Sushi Barは世界中どこにでもあるし、ラーメンは欧米でとても人気がある。残念なことはそのクオリティ。一部の高級店や日本メーカーの出店店舗を除けば、ローカルで展開されている日本食レストランと呼ばれているお店は、現地の日本人以外のアジア人が開いているケースが多い。よって外国人が自国で食べている日本食が、僕たち感覚のクオリティと違っていることがよくあるのだ。よって、日本食の本当の良さを伝えることも非常に良いトピックになる。
 たとえば寿司のクオリティひとつとっても、日本では素材本来のおいしさや新鮮さを味わうことが一番の美味しさの価値基準だが、海外では寿司と言えばロールものが多く、マヨネーズやソースなどのコンビネーションで味付けする。サーモンとマヨネーズのカルフォルニアロールなどが代表的で、日本にも逆輸入されており、これはこれで美味しいのだが、日本ではおいしさの基準が異なることを説明することは、日本食や日本の文化を分かってもらうという意味でもよい話題となる。

日本食料理人に教えて頂いたTip

 たとえば僕がいつも説明するのは、日本では生で食べられる新鮮な魚が獲れるのは、豊富なプランクトンがあるからで、それは海に注ぐ川が澄んでいるからで、そのためにはきれいな山が必要だということを英語で説明する。日本はきれいな国だという印象があるから、それが食文化まで繋がっているというところまで解ってもらえれば感動する人が多い。他にも、日本食と言えば寿司と天ぷら位しか知らない外国人が多いので、日本人が普段どのような食事をするのかなどの話は、相手の食文化も聞くことができ会話が弾むケースが多い。外国の人は男性でも料理をする人が多いので、良い話題となる場合が多いのでおススメだ。

 

アメリカでは政治や宗教の話題はタブー!?

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 アメリカの学校へ通っている時に先生が言っていたことだが、ビジネスでの会話は、宗教に関すること、政治に関することはタブーだと考えられていると教わったことがある。つまり、相手がどんな宗教を信じているのかや、どの政党を支持しているかを尋ねることは、仕事上ではしないほうが良いということだ。日本に比べて多宗教国家のアメリカでは、宗教間同士で良くない感情をもつ宗教も存在している。むやみに仕事相手の宗教を聞き、仮にもあまり好ましくない宗教だった場合に、関係性に影を落とす可能性があるのだ。政治信条についても同じことで、対立する政治団体を支援していた場合、負の感情を抱きかねない。アメリカ人とは宗教や政治について話すな、ということではなく、あくまで仕事上の付き合いで、みすみすマイナスの感情を持たれるようなリスクを冒すより、これらの話題にはお互い触れないでいましょうというのがマナーとなっているようである。

 考えてみれば、日本でも仕事上で宗教や政治について話題に上がることは少ないが、それは日本が仏教もしくは無宗教の方が圧倒的に多く、政治に関してもアメリカ人ほど熱烈な人が少ないため、相手の宗教・政治信条にあまり関心が湧かないということが考えられる。体感的には欧米人の方が、宗教的または政治的な信条を日本人より強く持っていると感じている。「私は共和党を支持する」などといった意思を強く持っており、議論をしろと言われれば激しい議論が繰り広げられるのだ。しかし、こと仕事上の付き合いに関しては、これらの話題には触れないようにしている人が多いので、ビジネス上ではむやみに質問しない方が良いだろう。

 

 今回このような予習必須トピックをまとめた理由は、以前、思いもよらなかった話題になった時に、関連する英単語をまったく知らなかったり、これまで(日本語ですら)一度も考えたことのなかった話題だった為、まったく言葉が出てこず、悔しい思いをした経験があったためだ。本来こうした経験をいくつも重ねて、英語で詳しく自分の考えを話せるトピックが増えていくのだが、最初に書いたように、仕事での会食はお客との距離を縮めるよい機会である。外国人との食事中によく話題に挙がるトピックをおさえて、事前に英語で考えておくだけで、実際に話題に挙がったときの瞬発力が違ってくる。

 ぜひ今回挙げた4つの話題について、あなたの考えを英語でまとめておき、よい信頼関係を築ける手助けになればと思う。