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仕事のこと、ビジネスに役立つこと、海外事情

部下が最もやる気をなくす上司の言動4つ

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 どんなサラリーマンにも、上司の言動により仕事のモチベーションが下がってしまった経験はあるだろう。いわゆる中間管理職にいる僕も、上司の言動によって刹那的にやる気を失ってしまったことがある。だから反面教師的に、どんな時にやる気が削がれたかを覚えておいて、自分の部下にはなるべく同じことをしないよう心がけている。今回、個人的に最もやる気をなくす上司の言動を4つ紹介したい。また経営者や上司にこうして欲しかったと思ったことなど、若手のうちに感じたことを改めて記しておこうと思う。現在部下を持つ人は、次の4点が当てはまらないかチェックしてみてほしい。若手のモチベーションを下げていないか見直すためにお役に立つはずだ。

 

1.思いつきで変更を指示する

 部下は部下なりに自分の仕事内容に責任感をもって取り組んでいる。営業であれば、担当のお客については「一番知っているのは自分だ」という自負がある。仕事に真摯に取り組んでいる部下であるほど、その責任感や自負は強いはずだ。全体から見ればほんの一部の仕事かもしれないが、任されたパートは社内のだれよりも時間を使って取り組んでいるはずだからだ。しかし仕事の進捗を報告した際や、最終的な上司の承認を貰いにいった際に、上司は内容の上っ面だけを聞いてあれこれと指示をする。よく内容が理解できていないのに、思いつきで変更の指示をされた時に僕はかなりモチベーションが下がった。

 もちろん上司に、事細かな状況やお客の情報全てを説明すれば、部下の仕事の進め方や判断の合理性を理解してもらえるかもしれない。しかし上司も全てを聞いている時間もないだろう。上司は部下から伝えられた、限られた情報から判断するしかないので、どうしても全てを理解した上での指示は難しくなる。だから部下にも簡潔に分かりやすく、なるべく全体像が分かる説明や報告の仕方が必要となってくる。だがしかし、そうだとしても、あまりにも部下からの報告内容を理解しないうちに的外れな指示をする上司が多いのだ。

 判断基準をすり合わせる重要性

 変更を指示する上司には、部下には考えが及ばない上司の考え方や判断基準があるのかもしれない。会社全体のことを考えれば、経営者や上司は全体最適の判断を下す必要がある場合もある。しかしその場合は、部下の納得のいく説明が必要のはずだ。相手は部下であれ頭ごなしに、説明も無しに「ダメなものはダメ」と言うのは部下を過小評価している可能性がある。

 どうしてダメなのかを説明することは、判断の思考回路をすり合わせる意味でも重要となる。つまり、上司がどういう考え方をして、判断を下しているのかを部下に理解してもらう必要があるのだ。これをしておくと、部下は「上司ならこうする」を基準に物事を判断するようになるし、少しずつ上司の判断との乖離が減ってくるのだ。だから僕も部下の提案や考えで修正が必要だと判断した場合は必ず、どうゆう基準でダメなのかを説明するようにしている。

 

2.自分の引退を見据えた保守的な仕事

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 自分のキャリアの先を見据えてしまい、保守的になっている、新しいことへのチャレンジをしたくない、そんな姿を見せてしまっている場合は要注意だ。部下が新しい提案書やアイデアを上司に相談しに行くことがあると思うが、あと数年、もしくは10年で退職が見えている上司にありがちな行動としては、保守的になり、肯定的な意見を言わなくなる。あれやこれと難癖をつけて否定をしようとするが、心の奥底では単純に面倒くさいのだ。「波風立たせず、いままで通りにあと数年やらせてくれ」が本心なのである。

 こうなってしまっている上司に部下ができることは少ない。みなぎるやる気で上司に接し続けても、恐らく鬱陶しがられるだけだろう。そのような上司に対しては、部下は早めに見限ってしまい「自分で考えて、自分で決める」訓練をした方が良い。ただし上司に対しては、蚊帳の外にするのではなく、報告するべきことは報告する。これが実は上司に対するプレッシャーとなり、上司は最低限の働きをするようになる。部下がこれだけやってますよ、という姿を見せることで、上司は自分がしなくてはならない仕事は行い、仕事が滞るようなことだけは無くなる。

 上司は可能な限り、定年や退職前の逃げ切り思考を部下に見せてしまうべきではない。その立場での重要な仕事は、部下の育成である。自分の仕事へ対するモチベーションは個人のことであるが、やる気のない態度を部下に見せてしまうこと自体、部下の育成という大事な役割を果たしていないことなのだ。

 

3.全て自分のやり方を部下にさせようとする。

 一から十まで全て自分のやり方を部下に押し付けることは、部下の自主性や創造性を奪う。特に優秀な上司にありがちな行動だが、部下を自分の分身であるかのように考え、事細かに指示をすることは良くない。なぜなら部下の成功体験を奪い、成長機会を無くしてしまうからだ。自分で考え、自分でアクションプランを立て、自分で行動を起こすところに、部下が経験値を積み、成功を体験する可能性があるのに、上司の指示通りに行った仕事では部下にとっては何の成功体験にならないからである。部下が自らのやり方で行った仕事が、結果としておもわしくないものであったとしても、貴重な経験となるはずだ。

 確かに、はたから見ていて失敗するだろうな、という部下の考え方や行動は有り余る。しかし、失敗も含め部下の経験値と思って、なるべく手をださないことだ。どうしても失敗できない場面では、その先に起こりうる失敗を説明して軌道修正させる。どのように修正するべきなのかも、なるべく部下に考えさせる。

指示の代わりにするべきことは、ビジョンの共有

 上司が細かい指示を出す代わりにするべきことは、目標とする結果(ビジョン)を部下と共有することである。部署として、チームとしてどういった結果を追い求めているのかのみを徹底的に共有する。しかしそこに至るまでのプロセスは、勇気を出して部下に任せることが必要なのである。

 

4.矢面に立たない

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  部下はいくつもの失敗を経て経験を積んでいく。失敗も大小様々あるだろうが、時には取引先やお客に迷惑をかけてしまうこともある。もちろん失敗した部下が誠心誠意謝るのだが、それでも怒りが収まらない時は上司が対応しなくてはならない場面だ。ここでの上司の言動如何でその後の部下のモチベーションに影響する。一番好ましくないのは、矢面に立つのを避けようとする姿、もしくは嫌々怒られに行く姿だ。そして失敗を犯した部下を頭ごなしに激しく叱責することだ。

 もちろん上司であっても、頭を下げに行くことは憂鬱だ。しかし、部下の成長のためには失敗は必要不可欠なので、上司が頭を下げなくてはならない時が来たら、「部下の成長の為」と割り切って、自分の仕事として対処するしかない。矢面に立つことを避けようとすると、部下の信頼を失いかねない。

 失敗をした部下に対しても、同じ失敗を繰り返さないように注意をしなくてはならないが、その時に大事なことは部下の育成のために叱ることであり、叱っていると理解させることだ。ただ単に怒りに任せて怒鳴っているだけでは、それを部下は感じ取ってしまう。もちろん部下に非があり、部下も申し訳なく思っているはずだ。そうした部下をただ怒鳴る態度は部下のやる気を阻害してしまう。

 

 僕自身、部下に対して素晴らしい上司であるかと問われたら、まだまだな点が多いだろう。今回挙げた点は自分に対する戒めでもある。全て自分がこれまでの上司の言動でやる気を削がれてしまった体験だ。今後、さらに立場が上になったときに、今回の挙げた点を忘れず行動したいと思っている。